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集中力の有無というモノサシに、疑問を呈したいのです。
 
「集中力が無い」と言われている人でも「集中の対象が
くるくる変わるだけで、一瞬一瞬はメチャクチャ集中」
していたりするし、だからこそ周囲の状況の変化を
掴んで、大局的に見たら最適解に近い選択を
できたりする場合もあると思います。
 
 
逆に、「集中力が有る」と言われている人でも、
「その瞬間目の前にあるもの以外への注意を
シャットアウトするのが上手いだけ」で、
こなすべき作業内容によっては工夫なくだらだら時間を
かけてしまったり、周囲の状況の変化に対応できず、
今取り組んでいる作業自体が結果的には無意味に
なってしまう、なんてこともあると思うのです。
 
 
僕は集中力がある、と言われて自分でもそう思って
育って来てしまいましたが、悲しいかな、
実は周囲の状況が見えなくなるだけだったように
思います。
IT屋の頃はわりと過集中でも差し支えなかったのですが、

ひとり自営業としても按摩屋としても、意識を「散らして」
おかないと色々と問題が起きるものです。

 

例えば施術に集中し過ぎて待っている次の患者さんとか、
電話への注意がおろそかになってもダメ。

 

また、今触れている部位だけに意識が集中して、
そこを施術することによって起こった他の部位や
患者さんの様子の変化、あとはちょっとオカルティック
に聞こえそうな話ですが「場」がどう変わったか、
なんてことも把握できないと、なんか色々具合が悪い。

 

ということで、 意識的に「散漫力」を鍛えようとしている
次第です。

 

「集中力が無い」と自分を責めがちな方は、いっそのこと
「散漫力を伸ばす」という発想もアリかと思います。

※なお、散漫力の元ネタは、作家の笹本裕一さんのつぶやきです。