古代のミイラに少なからず冠動脈(心臓自身に
血液を供給するための血管)の疾患が見つかった、という、
衝撃の研究結果が。
「現代人のひどい食生活のおかげで動脈硬化からの
心不全なんてことがあるんだ、古代人のような粗食を
すれば、絶対そんなことはないんだ」
……みたいな主張に対する、強力な反論になるでしょう。
面白い研究がなされたものです。
「昔に戻れば何もかもうまくいくという信仰があるが、
ミイラでも冠動脈疾患がある」
このくだりが最高です。
以下に元ネタを引用しておきます。
食品安全情報blog より引用。
Natureニュース
Mummies reveal that clogged arteries plagued the ancient world
11 March 2013
http://www.nature.com/news/mummies-reveal-that-clogged-arteries-plagued-the-ancient-world-1.12568
スキャンの結果は現代的食生活より心疾患が多かったことを示唆する
詰まった血管は不健康な現代の食生活の象徴とされているが、古代でも、ジャンクフードなど食べていなかった活動的狩猟採集者でもよく見られることを、ミイラの研究が発見した。
この研究チームのメンバーであるカリフォルニア大学Irvine校の心臓専門医Greg Thomasは、「昔に戻れば何もかもうまくいくという信仰があるが、ミイラでも冠動脈疾患がある」という。論文はLancetに発表された。
エジプト人、ペルー人、南西アメリカプエブロ族の先祖、アラスカアリューシャン列島のUnanganという異なる4集団の137ミイラのCT スキャンを行った。エジプトは人工的にミイラを作ったがほかは乾燥あるいは低温により自然に保存されたものである。その結果47のミイラ(34%)がアテ ローム性動脈硬化症あるいは疑いと診断された。
……ということで。
グレッグ、いいこと言った。
こと、栄養や食事について、昔の方が
良かったんだという話については、
冷静に聞いた方がいいかもね、という
お話でした。
日本でも、平安貴族は糖尿病になっていたというし。