内臓が疲れても、うつになる?

私はNHKのドクターGという番組が大好きです。

この番組、ご存じの方はご存じだと思いますが、
医師が行う症例検討を疑似体験できるという番組。

ドラマ仕立てになった、とある患者の症例を、
診察(おもに問診・視診)の結果から推論し、
適切な診断を下す、というもの。

あん摩マッサージ指圧師も、施術しても無意味
あるいはかえって症状を悪化させかねない症状は
あらかじめ施術前に除外できないとまずいので、
こうした番組はとっても勉強になります。

出題者の先生も自分が苦労した症例を出しているので、
確定診断を予想して当てようとしても
なかなか難しいものです。

そんな中で、私が正解を予測して、一緒に
観ていた妻にドヤ顔ができたのが、患者さんが
副腎の問題から慢性疲労、関節痛、うつ症状
呈していた症例(7月18日放送分)。まあ、
正解できたのは、勉強した記憶が新しかったから、
なんですが。

ad番組の症例での確定診断は

「続発性副腎不全」

でしたが、この「副腎」、内臓としては一般の方は
ナカナカ聞きなれないものかもしれません。でも、
「副」という名前のわりにとっても重要な臓器です。
(腎臓の上にくっついている、緑の○で囲った部分が、
副腎です)

 

 

検査数値が「副腎不全」と呼べるほどには
問題なくても、副腎の機能がある程度低下するだけで、
心身のパフォーマンスは著しく低下する場合があり、
これは、

「副腎疲労症候群」

と呼ばれます。英語では

「Adrenal Fatigue(アドレナル・ファティーグ)」

といい、1990年代にアメリカで提唱された概念です。

アドレナル、という言葉から、

「アドレナリンと何か関係が……?」

と思った方、その通りで、アドレナリンは副腎(副腎髄質)から
分泌されるホルモンです。

副腎由来のホルモンは他にも色々あり、副腎はホルモンによる
身体調整をはかる上ではとても重要な臓器です。

副腎に問題が生じると何が起こるのか?

副腎の分泌するホルモンの役割は重要で、
それが減少すると、様々な症状が
起こりえます。

自己診断テストで、現在のご自分の症状から
副腎疲労症候群の可能性をチェックすることも
可能です。(以下引用)

 1.朝起きるのがつらい
 2.疲れが取れない。
 3.塩辛い食べものが無性に欲しくなる。
 4.倦怠感(エネルギー不足)。
 5.日常的なことが、とても疲れる。
 6.性欲の低下。
 7.ストレスに対処できない。
 8.病気や怪我、トラウマから回復するのに時間がかかる。
 9.頭がクラクラする。
10.軽度のうつ。
11.人生のすべてが虚しい。
12.PMS(月経前症候群)の悪化。
13.カフェインがないと、仕事ができない。
14.思考が定まらず、ボーっとする。
15.記憶があやふや。
16.午前10時まで目覚めない
17.午後3時から4時の間はぼんやりしている
18.夕食後、やっと元気になる
19.仕事がはかどらない。

以上、アドレナル・ファティーグより引用。
以上の項目がいくつもあてはまるようならば、
アドレナル・ファティーグを疑う価値はあるかも
しれません。

整体とかマッサージって役に立つの?

副腎皮質症候群の場合、整体・マッサージ施術で
一時的に元気になることはできますが、根治には
生活習慣の見直しが必要となります。

当院ではその可能性が疑われる場合は生活習慣、
とりわけ食生活の見直しのお手伝いや、カンタンな
体操をお教えすることで、回復のお手伝いをさせて
いただきます。

意志が弱くて、という方は、それも含めてご相談ください。
三日坊主ならぬ一日坊主の私でも何とか続けられる方法で、
お手伝いさせていただきます。


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