このところ、施術のご予約が増えています。
ほんらい神経や筋肉が休めるはずのタイミングでうまく休めていないため、余計な緊張やダメージを持ち越したままに日常を送るはめになっている方が多い印象です。
野生の動物は、天敵の接近などに備えながら浅く眠る場合は、身体を少し緊張させて眠ります。 そして、人間の生き物としてのデザインは、野生・半野生の頃からさほど大きく変わっていません。であるにも関わらず、ライフスタイルは大きく野生動物からかけ離れてしまったことが、問題を生んでいます。
緊張をそのままに眠るのは、脳からすれば「危険に備えて浅く眠ることを身体が求めている状態」という判断になります。これは、睡眠の質としては安心して全身リラックスしてから眠る場合よりどうしても数段落ちることになります。
ですが、意識が発達してしまったわれわれ現代の人類は、「いまこの瞬間」に天敵の心配がなくても、過去の辛い記憶、未来への深い不安からも身体を緊張させることができてしまいます。
また、当然のことながら野生・半野生の頃の人類に比べれば圧倒的に運動量が足りません(人間はほどよく運動すれば身体がほぐれていくようにできています)。
「うまく休めない」「うまく眠れない」ことから生まれる身体症状はきわめて多岐にわたり、「病院で調べてもわからなかったんだけど……」と相談をうける症状の多くも、突き詰めればしっかり休める身体になっていないから、というケースが非常に多い印象です。
休まらない→心身の不調が出る→より休まらなくなる
……というスパイラルに陥っている方が多い、ということです。
本来なら外に出かけて遊んで解消していた緊張も、昨今の情勢ではかなり制限されているので、遊びに出たと思って施術を受けていただくのもまたよろしいかと思います。身体の動きや感覚が変わっていくのを楽しんでいただければ一石二鳥……ってなんとも宣伝じみたオチですが、ピンと来た方はご一報くださいませ。